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物流拠点設計(Logistics network design)

 物流拠点設計とは、「供給リードタイム短縮」「物流運営コスト最小化」「在庫量最適化」という3つの要素を満たすため、総合的に物流の仕組みを設計することである。


 ここで設計する要素とは、以下の通り多岐に渡る。

  1. 前提となるサービス水準
  2. 拠点の機能
  3. 拠点の数と位置
  4. 拠点のオペレーションシステム
  5. 輸配送ネットワーク
  6. 情報システム
  7. 運営方式

 物流における拠点設計とは、企業における事業戦略を決める重要な要素となることが多く、その観点では重要な「基盤・インフラ設計」となる。その一方で、せっかく設計・設定した拠点が思うように稼働しない・ねらった成果を達成できない、と言うことがあればまったく意味がなく、実務を動かす「運用管理」が同程度に重要となる。

 拠点設計において、「物流コストの圧縮」「流通在庫の削減」といった、社内最適の目的にばかり目が行く事が多い。しかし、物流とは突き詰めれば「顧客への付加価値向上」を目的とすべきものである。拠点設計においても、社内的なコストダウンや在庫削減を主目的とするのではなく、第一義的に「拠点設計によって顧客に何を付加価値として提供するか」を最優先課題とするべきである。

 物流拠点の成否は、最終的にはそれを運用する仕組みや管理システムの出来栄えに左右される。拠点運用とは、受注・荷役・保管・輸配送・流通加工・納期回答などさまざまな機能の集合体であり、それぞれの機能における詳細な構築ノウハウが要求される。