物流品質管理
物流品質とは、「自社のサービス水準の高さを示す」バロメーターの一つであり、多くの企業にとって、物流品質の維持や向上は重要な課題であると言える。
物流品質管理とは、具体的には以下のようなミス・クレームを一定水準以下に抑えることを目的とするものである。
- 納期品質(納期を遵守する)
指定日・指定時間の未遵守、緊急品の納期遅れなどを起こさないこと - 破損・汚損防止(商品の形状などを維持する)
鮮度オーバー(日付やロット等)、変形・変質の有無、固結(固まってしまっている)、内外装を含む汚れや破損、サビ・ホコリ・腐敗などを起こさないこ - 誤品・誤納防止(正確性を維持する)
品物違い、量違い、配送先間違いなどを起こさないこと - 労災・事故防止(事故を起こさない)
人身等に関わる事故を起こさないこと
理想を言えば、企業活動においてミスやクレームは1件も発生せず、品質は100%の水準で守られることが望ましい。しかし、ミスやクレームというのは決してゼロにならないのが現実であり、どんなに人が注意して作業をしても、あるいは設備や情報システムを注意深く設計し運用しても、不測の事態というのは必ず起こるものである。
このため、実際には物流品質目標やガイドラインを定めることが必要になる。たとえば
「作業におけるミス率は、納品件数に対し0.01%以内」
「(年間発生ベースで)ミスの件数は10件以内」
といった内容である。
これらの目標やガイドラインに基づき、必要とされる物流管理の水準や体制、かけられるコストなどを決め、品質が維持されるように活動・運用を行っていくことが物流品質管理においては非常に重要である。
(文責:JMACコンサルタント 広瀬 卓也)
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