計画保全(planned maintenance)
TPMを展開する際の主要活動の1つで、必要なときにいつでも設備が満足した機能を発揮できるように保全体制を構築する活動である。すなわち、アベイラビリティ(修理系が規定の時点で機能を維持している確率)の向上ために、設備の信頼性・保全性を高める体制づくり・仕組みづくりを行う。
計画保全は専門保全部門が担当する活動であり、現場オペレーターによる自主保全活動とは、お互い補完する形で活動を進めることが重要となる。自主保全によるオペレーターの意識改革(「私つくる人・あなた直す人」から「自分の設備は自分で守る」)、技能向上が進むにつれ、運転部門でも小修理や限定した保全作業が可能となる。このように自主保全による現場レベルの向上、個人のスキルアップに合わせて、専門保全部門としての自主保全の支援、最適保全方式の検討、予知保全体制づくりなど、「自社の保全のあるべき姿」を追求していく。
具体的な活動項目は、装置産業型か加工組立型かによって若干の違いはあるが、おおむね下記の示す活動を実施することとなる。
- 事前に故障の発生を防ぐ:予知保全活動/予防保全活動
- 故障の要因を取り除く:改良保全活動/MP(Maintenance Prevention)活動※
- 発生した故障を早期に復元する:事後保全活動
※MP活動:新設備の計画時に過去の保全情報を考慮して、信頼性・保全性の高い設備を設計する活動
その他の管理活動としては、保全作業の計画と管理、保全情報管理、予備品管理、保全コスト管理などがあげられる。
(文責:JMACコンサルタント 和泉高雄)
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