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第6回 開発・技術マネジメント革新大会

  • R&D・技術戦略

日時・場所

2002年6月3日(月)
虎ノ門パストラル(東京都港区虎ノ門)
10:00-18:00 

革新大会 全体レポート

第6回 開発・技術マネジメント革新大会は、お陰さまで盛況のうちに終了いたしました。ご参加下さった皆様、ありがとうございました。大会の中では、企業での開発革新活動の紹介、ならびにJMACからの最新マネジメント手法の提案などが、発表されました。これらの内容の要約を紹介しています。

基本テーマ

~RD&E革新が切り拓く 新たな地平へ~

貴重講演

 [研究報告]
価値創造革新の考え方と実践法

JMAC日本能率協会コンサルティング  佐藤 滋

  •  過去5回の大会の振り返りと、6Vの観点からの革新事例分析
  •  これまでの経営革新手法と価値創造時代における革新手法の限界について考察
  •  価値創造へ向けた6Valueの革新構造と価値創型の競争戦略の提言
  •  6 Value構想に基づく革新手法の体系化とプログラム:感動、俊敏、先進の3大コンセプトに基づく、16の革新プログラム
  •  第4世代のR&Dマネジメントにおいて重要となる戦略志向

Aセッション

次世代R&D戦略

事業貢献を目指すCustomer Focus戦略」
JMAC日本能率協会コンサルティング  庄司 実穂

  • 企画・戦略プロセスを革新し、新たな顧客価値創造を目指すR&Dの事業貢献プログラムとしてCustomer Focus革新を紹介。
  • Customer Focus革新は、顧客指向の視点から顧客とR&Dの新たな関係を創出する。

   

「顧客指向による研究・開発マネジメント革新」
日本精工株式会社 技術企画室  阿部 力 氏

Bセッション

 開発設計革新

「FF手法による開発設計部門の役割革新と設計品質向上の実現」
JMAC日本能率協会コンサルティング  野元 伸一郎

  • プロジェクトの成功のための開発最源流でのプランニング手法である「FFプロセス革新」の考え方を紹介。
  • その要点として技術者がビジネスプランニング力を持ち、その計画立案に参画すること、またそれを支えるスタッフの役割革新の重要性を提唱。

「SONYグループにおける半導体開発のFF型課題ばらしを折り込んだ設計開発革新活動」
ソニーセミコンダクタ九州株式会社 MS商品設計部  池田 猛 氏

  • ソニーセミコンダクタ九州(株)における開発設計改革におけるFF型課題ばらしの事例を紹介。

Cセッション

製品・事業革新

「モノづくり価値革新の進め方とR&Dの役割」
JMAC日本能率協会コンサルティング  大岩 和男

  • 収益力強化と新たな成長戦略の同時実現へ向けての基軸として「モノづくり価値最大化」の考え方を紹介。
  • R&Dを通したデライトカンパニー(顧客に対して感動的な満足や価値を与える会社)づくりの意義を提唱した。

    

「キヤノン高収益復活の秘密」から学ぶ
日本経済新聞社 日経プラスワン編集長  徳田 潔  氏
(「キヤノン高収益復活の秘密」著者)

  • 優れた企業の代表である「キヤノン」を掘り下げ日本的経営の再生を考察。
  • トップからの仕掛け、ミドルの調整、現場からの盛り上がりによるキヤノン生産革新の事例を紹介した。

Dセッション

人・組織マネジメントの高度化

「若手技術者の早期戦力化」
JMAC日本能率協会コンサルティング  瀬尾 真一

◆開発技術部門の現状
 - 実態調査では「若手がなかなか育たない」が上位にランクイン。
 - 日常業務の実態は、200%負荷とか、飛び込み業務が半分ぐらいなど、非常に多忙で厳しい。
 - ところが、若手技術者へ計画の立て方やマネジメントに関する教育はほとんどされていない。

◆若手のマネジメント能力強化の基本的な考え方
 - あえて若手に「日常的なマネジメント」を教育する。
 - 若手、中堅、ベテランそれぞれが共通して「マネジメント」を意識すると、若手の動き、チームとしての仕事の進め方が変わる。
 - 「課題バラシ」と「解決ストーリーづくり」を継続することで、自分の意志をもって仕事の計画立て、推進ができるようになる。
 - 若手技術者に、「やること」ではなく、働く「目的・目標」を再認識してもらう。すると思考と行動が変わってくる。

   

「研究開発力強化に向けて意識/行動改革への挑戦」
帝人デュポンフィルム株式会社 フィルム研究所 渡辺 秀明 氏

◆問題意識
 - 中堅技術者層が少ない人員構成であったため、早期に若手を戦力化する必要性が高かった。
 - 仕事の計画作りも十分にできない若手もいて危機意識をもった。

◆目標設定
 - 「与えられ型」から「働きかけ型」へ、「現状維持型」から「自己革新力強化型」へという目標を掲げた。
 - その精神を活動名に反映し、「WILLーDO活動」とした。

◆主な取り組み内容(概要)
 - 個人の日常的なセルフマネジメント力の強化に焦点をあてた。
 - 「課題バラシと解決のストーリーづくり」を重点的に行い見える管理を徹底した。
 - 実務の中で課題バラシを行うことと並行して、ミニセミナーを継続的に行うことで、思考の整理と水平展開を図った。

◆結果・成果
 - 若手個々人が、仕事に対する様々な気づきをえたことが実質的な効果。(例:計画は左からではなく、右から立てる・・・等々)
 - チームとしての仕事推進力が向上。技術伝承の場ともなった。
 - 仕事の効率化に伴い、対応業務量の増加や、若手が自発的に企画書を作成・提案するケースもでてきた。

Eセッション

研究所の革新戦略

「6Valueの実践によるR&Dの体質革新」
JMAC日本能率協会コンサルティング  佐藤 滋

  • 今後のR&Dの高付加価値化を実現する「6Value Innovation」の考え方を紹介。
  • その中でも、Customer Value とProject Valueを高める目標を設定し、実現していくことの重要性を提唱。

「「効率」から「創造」 R&Dの質革新の取り組み」
富士写真フイルム株式会社 宮台技術開発センター 石坂 英男 氏

  • 従来からの成果のあった「効率化」の取り組みと、そこから脱皮し「新たな価値を創造する」ための体質革新の取り組み内容の紹介。

Fセッション

R&D開発力研究

「R&D開発力診断の実践と活用」
JMAC日本能率協会コンサルティング  岩崎 壽夫

  • 従来の攻撃者の立場から、創造者への役割転換が今求められている。役割転換をする中で、中核となるのが“組織集団の開発力”であり、今回は開発力を高め、進化させる作戦造りについて提案された。

「新製品開発に関する国際共同調査報告」
学習院大学 教授   森田 道也 氏

産学協同による新製品開発に関する調査を踏まえ、新製品開発で成功を収めている企業の実践活動やプロセス特徴を抽出し、日・伊比較を通じて21世紀型の新製品開発のポイントを提唱して頂いた。

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