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物流費・物流コスト適正化(Logistics cost improvement Optimization)

 物流費・物流コスト適正化とは、その言葉通り物流に関連する費用を適正化するための活動を指す。適正化を行うには、目的や狙いに応じて物流費・物流コストの定義を明確にし、現状把握を十分に行うことが先決となる。すなわち、物流領域別、原価要素別、物流機能別にコストの構造を把握し、問題点と課題を設定して重点化を図る。

 物流領域別では、調達物流費、社内物流費、販売物流費、返品物流費、廃棄物流費等に分けられる。
原価要素別では、包装材料費や燃料費等の材料費、賃金や給与等の人件費、タイヤチューブ費等の修繕費や車両修理費等の維持費等に細分化する。また、トラック運賃に関しては、走行距離に比例して発生する変動費、走行距離に関係なく発生する固定費、高速道路利用料や付帯業務料等の割増料・諸料金等に分類することもある。なお、燃油費、修理費、タイヤチューブ費の3つを総称して運行三費と呼ぶこともある。

 物流機能別では、包装費、輸配送費、保管費、荷役費、流通加工費、情報管理費に分類される。物流費・物流コスト全体に対して、輸配送費は占める割合が大きいが、輸配送費の低減のみを追求すると結果的に他の物流機能の費用、そしてトータル費用・コストを高騰させてしまう可能性がある故に、物流費・物流コスト適正化に取り組む際には、費用・コストの相関関係並びにトータルコストの視点を持つことが重要である。

(文責:JMACコンサルタント 河合 友貴)

物流トータルコストの考え方