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コンサルタントが見た「世界の品質」 『電気の品質は ・・・? 』

JQMQvol.10_20130130.pdf

インドにおけるインフラ整備の遅れは、よく知られた事実である。昨年起きた大規模停電は、全世界に報道されたので皆さんの記憶にも新しいのではないだろうか。このときは電力供給の継続性が問題となった。デリー周辺のホテルに宿泊する機会がしばしばあるが、停電は日常茶飯事である。多いときには一晩に5回程度、電気が切れたり入ったりする。それも真夜中に・・・である。電力消費量の多い時間帯でもないだろうに、いったいどのような管理を行っているのだろうかと疑問になる。幸いにして、今のところエレベータに乗っているときに停電になったことはないが・・・。
工場では、電力供給を2か所から受けられるようなバックアップ体制を取っていたり、大きな自家発電装置を持っているなど、相当な費用を投じ、停電対策を行っている。
電力については、供給の継続性のほかに品質問題がある。インドの電圧は、公式的には220V~240Vとなっている。しかしながら、工場の至る所に設置されているAVR(自動電圧調整器)のメーターを見ていると、まあその針のよく動くこと!しかも高い方向に頻繁に振れている。インドで韓国製の携帯電話を購入した際には、電源の入力範囲がなんと150V~300Vとなっていた。これでは日本では使えない。サイズも日本で売られているものより一回り大きい。なるほど、ローカルのニーズを踏まえたモノづくりとはこういうことなのか、と妙に納得した。弊社のインド駐在員の話として、日本仕様のノートパソコンのケーブルが燃えたことがあり、その当時は運が悪いなぁといった程度にしか思っていなかったが、偶然ではなく、必然であったのかもしれない。電源本体が無事であったことは不幸中の幸いと言えるかもしれない。この出来事があったので、それ以降は弊社のノートパソコンのケーブルは海外使用220Vが標準となった。 皆さんもインド出張の際は、事前に電源ケーブルの仕様をご確認あれ。

(JMAC シニア・コンサルタント 寺田 厚)

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