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【開催レポート】R&Dサミット第3回 「R&D人材のありたい姿~R&D人材のありたい姿と実現に向けた取り組み~」@JMACサテライトオフィス

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R&Dサミットの第3回が、2024年10月8日に東京で開催されました。
第3回では「R&D人材のありたい姿」に焦点を当て、機械、材料、食品などさまざまな業界のR&Dマネジメント層による活発な議論が行われました。

第3回ディスカッション:「R&D人材のありたい姿」

第2回までの議論を踏まえて、R&D人材の理想像に関する仮説を立て、それに対する共感や違和感を参加メンバー間で議論しました。ディスカッションでは、「アイデア創出」「日々の業務遂行」といった論点を中心として、以下のような内容が話し合われました。

「顧客価値」に繋げる

新しい製品やサービスの開発において、顧客のニーズや課題に深く入り込み理解することが重要とされています。しかし、R&D人材は顧客視点に立った提案が苦手なケースが多く見受けられ、提供価値が顧客の期待と乖離してしまうとの意見がありました。顧客の視点に立ち、ニーズを的確に把握するための取り組みとして、顧客先への訪問、顧客インタビューの定期実施など、顧客との接点を増やす試みが参加者から紹介されました。

自分事として業務に取り組む

業務において、自分で主体的に進められる人材と、他者の支援が必要な人材との間には大きな差があるといった意見もありました。業務を自分事として捉え、課題に気づき、成長してほしいと願う一方で、管理職にとってはどこまでアシストするかのバランスが難しい問題となっています。R&Dにおいて重要である自ら考える力を育てるためには本人の自由に任せることも必要ですが、考えが進まない人材には適切なヒントを与えながら成長を促すことが求められます。いかにして主体性を引き出せるかが、現代における育成の鍵となっているようです。

「遊び」から革新的なアイデアを生み出す

新しいアイデアや技術のテーマは、自由な発想で遊んでいる人たちから生まれることが多いという話題が多く挙がりました。役割や責任を厳密に定義せず、「遊び」としてアイデア創出に関わることが許容されている環境は、イノベーションの源泉になり得ます。一方で参加者からは、「遊び」の成果をどのように評価するかが難しいという意見も挙げられました。遊びを許容するためには、管理職側が「腹をくくる」こともときには必要であり、遊びの中から生まれる創造的な発想を活かすための適切な評価基準の確立が課題とされています。

夢中で取り組むとキャズムは無意識に越える

特に革新的な製品やサービスの事業化において、初期の市場から主流市場へと広がる際に遭遇する大きな壁やギャップをキャズムと呼びます。今回の議論では、技術者が自分の信念をもって夢中で取り組んでいると、知らないうちにキャズムを越えているという意見がありました。新しい技術や概念を提案する際には、一見理解しがたく、言語化が難しい場合もありますが、強い熱意をもって新しい発想を語る人材に対して、周囲が寄り添い理解しようとする姿勢が重要です。こうした人材が失敗したとしても、失敗から学び、次の挑戦に繋げることができるよう、心理的安全性を確保し、失敗を恐れずに試行錯誤を支援する環境を整えることが求められています。

当日の議論の様子

R&Dイノベーションフォーラムのご案内

R&Dサミットでの議論を重ねて練り上げた提案やビジョン、シナリオについては2024年12月2日(月にJMACが主催する「R&Dイノベーションフォーラム」での紹介を予定しています。皆様のご参加をお待ちしております。

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