新工場建設プロジェクトの効率化と、工場業務へのAI実装に向けて
八木 亮介
コンサルティング・サービス
近年、DXの進展と合わせて、企業内でのデジタル人材育成が課題になっています。社内にデジタル人材のロールモデルもなく、デジタル人材は必要であるが何から手を付けてよいかわからない。一部の企業を除き、このような課題を持つ企業は多いのではないでしょうか。
本来自社の経営戦略に沿い、バックキャスト思考でデジタルによる自社の未来を描ける人材が求められているにも関わらず、技術偏重の人材像になってしまっています。そこにアプローチしなければなりません。
デジタル人材を育成するうえでは、「誰を育成するか」「何を育成するか」「どのように育成するか」の3点がポイントです。JMACでは、ものづくり企業にフィットしたDX人材像を明確に描き、それぞれのDX人材が身につけるべきスキルセットを整理しています。
1.ストラテジスト | 事業レベルで課題感と変化の方向性を見極め、デジタルツールの実装によるブレークスルーがデザインできる。 |
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2.デジタルマネジャー | 事業レベルで課題感と変化の方向性を見極め(あるいはその示唆を受けて)、業務プロセスとシステムのTo-Beを描き展開することができる。 |
3.デジタルビルダー (インテグレーター) |
その具現化のためのシステムの全体構想と適用技術を構想し、協力者を適切に見極め、実現できる。 |
4.エンジニア (主にハードウエアインストーラー) |
提示されたブレークスルーの方向性に対して、ハードウエア、ソフトウエアをインテグレートし、実装できる。 |
5.プログラマー (主にソフトウエアインストーラー) |
提示されたブレークスルーの方向性に対して、ソフトウエアのプログラムを開発・実装できる。 |
6.デジタルプレーヤー (上級プレーヤー:トレーナー) |
構築された環境を活用して、円滑に仕事を進めることができる。 |
7.データアナリスト | 蓄積されたデータ資産を活用して、多面的な分析を行い、事業レベル、部門レベル、担当レベルの課題提起、顧客への新たな価値提供を定量的に発信できる。 |
デジタル人材を育成するうえで、「誰を育成するか」「何を育成するか」「どのように育成するか」の3点がポイントです。
デジタル人材のスキル体系は、下部(自社知識〜デジタルマインド)の基礎知識(リテラシー)と上部(管理技術〜データ分析技術)の専門知識の2つに分けて考えます。
デジタル人材のどの役割を担おうと、基礎知識については広く習得・インプットを続けていく必要がある。
専門知識は担う役割によって強化を行います。また、一つ隣の技術も合わせて取得していく必要があります。
業 界:医薬業界複合
テーマ:デジタル人材教育体系整備
背 景:トップからデジタル人材を育てるように指示があったが、自社の教育プログラムではデジタル教育が実施されていなかった。今後を見据えてAI/IoTの領域の研修を教育体系に盛り込み、社員のデジタルリテラシーを高めるようにしたい。
取り組み内容
各事業の教育体系の確認と整理したうえで、デジタル人材の目指す姿の作成。
その後教育体系構造を検討し、職層毎に育成を図るための教育プログラムをマッピングを行う。