新工場建設プロジェクトの効率化と、工場業務へのAI実装に向けて
八木 亮介
コンサルティング・サービス
ERP・PLMをはじめとしたIT投資が多くの企業で進んでいますが、業務側の整理が不十分なままシステムを導入し、結果として効果を抽出できないケースも多く見られます。
これを防ぐには事業競争力を強化する観点からの重点改革課題の設定、開発・設計~生産立上げに至るエンジニアリングチェーン、プロダクション&サプライチェーンの業務プロセスの整備を織り込んだ取り組みが必要です。
JMACでは、1970年代からの開発・設計プロセスの改革経験があり、開発・設計プロセス改革に関する多くの実績があります。独立系ファームとしての客観的立場から、事業強化につながる課題設定と提案とシステム要件定義とシステム選定いたします。「品質向上、原価低減など関連分野含めた課題設定」「教育・人材育成の実施」「総合的・長期的な改革支援の実施」により、成果実現までの総合改革をご支援します。
1.現状分析と改革余地算定
2.重点課題の設定と改革ロードマップ作り
3.重点課題の推進支援
設計業務プロセスを変革する際には、活用可能なITだけに着目するのではなく、その事業特性や競争環境、更には製品構造や内外製区分などから考える重点改革課題の設定がポイントとなります。
たとえば、自社の事業競争上のポジショニングやリソースをベースとした他社にない強み、製品特性などを客観的に把握することで、効率化だけでなく、顧客への価値向上に寄与する新たなプロセスを実現することが可能となります。
3DデータやBOM(部品表)の一貫活用といったエンジニアリングチェーンからの業務プロセス整備は、全てのものづくりプロセスを改革することに繋がります。
設計の3D化が進展する中で営業や調達・製造・保守においてもこれらのデータを高度に活用することが多くの企業で取り組まれるようになりました。また設計段階で生成されるE-BOMから製造で使われるM-BOMを生成し、保守サービスにおけるS-BOMにつなげて活用することで、情報のエラーを防ぎ都度確認や再入力の手間を減らすことができます。そしてエンジニアリングチェーンそのものの期間短縮・設計品質向上を行うことは、ものづくり全体の強化に直結する重要課題です。
本サービスでは、競争力強化の視点から開発・設計からの業務プロセスのありたい姿を描き、重点課題を明確にした上でITシステムの要件を具体化していきます。これらを考慮することで、導入までスムースにシステムを導入することが可能となります。
これからの製造業の開発・設計部門の役割は、ものづくりの上流のエンジニアリングチェーンからプロダクション&サプライチェーン全体を変え、事業の高収益化を実現していくことです。そのように革新領域を広く捉えることで、IT投資の効果の最大化と人・組織の活性化を同時に実現することが可能です。
会社プロフィール:素材製造業界複合
テーマ:引合~製造~納入プロセスの整流化と基幹システム入れ替え
背 景:長年利用してきたホストコンピュータの老朽化に伴い、あらたなITシステムを導入する
取り組み内容
引合段階での見積回答迅速化:過去の見積データを整備し、3D図面を簡易標示できるようにして商談をスムーズに進めるようにした。
営業情報からの設計~製造手配の連動:パラメーターによる半自動設計、部品表の編集と図面の出力までの業務を整理し生産計画システムとの情報連動を図った。
製造履歴情報を収集できるようにして手配~出荷までのトレーサビリティを確保し、都度確認の手間を削減した。
上記を実現するためのRFP(システム提案依頼書)を作り、導入フェイズに移行した。